「前Qのほめぱげ」という名のブログ

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理想のカツ丼を求める旅の途中。

特定のメニューや食材を食べたい気持ちがずっと持続する、「食のマイブーム」みたいな現象が突然訪れることがある。少し前から久々に来た。カツ丼である。なんだか連日、カツ丼が無性に食べたくて仕方ない。

というわけで、ちょくちょくお店に足を運んでいる。今のところハズレを引いたことはない。どれも美味しかった。しかし、脳裏に思い描いている理想のカツ丼と、どれもどうもズレているのである。おかげでどうも、本質的な部分の欲求が満たされない。

私の記憶が確かなら(※鹿賀丈史さんになりきった気持ちで書くフレーズ)、その昔、カツ丼というのはグルメから結構貶されていたはずである。この件、あえて調べ物を一切せずに書くので完全な被害妄想だったら申し訳ないが、理屈はこんな感じ。

「とんかつという衣がサクサクであることを売りにするような料理を、わざわざ汁に浸し、衣をベトベトにしてしまうなんて愚の骨頂。おまけに水分を含んで重くなり、さらにはタマゴまで絡められた衣は形をほぼ失い、肉と完全に分離してしまう。これはもう、とんかつという調理法に対する冒涜である」

……みたいな。

こうした批判に対する対応が進んだのか、最近食べたカツ丼はどれもこれもちゃんと衣が結構サクサクしてる。もちろん汁を吸っている部分もあるのだが、バランスがちゃんと取れているというか。とんかつとはまた違った意味でのマリアージュを楽しめる料理として仕上がっている印象だった。すごいねえ、世の中の進歩。

でもしかし、ここ最近の私が食べたいのは、ベッチャベチャなカツ丼なんだよな〜。汁まみれになった衣がドロドロに溶けてるようなやつ。衣サクサク派のとんかつ好きが呆れるようなやつ。それでいて衣や肉の質が今ひとつなのはイヤなんだよ(わがまま)。

どこにいけば出会えるのだろうか、理想のカツ丼。

旅は続く。

 

……特にオチもなく終わり。