6月3日。「一之輔・天どん ふたりがかりの会 新作ねたのーと03」に行った。
一之輔師匠の新作落語「謝る男」が圧巻。自分が関わっていない些細な悪事やミスを勝手に謝るのが趣味の変わった男・高野が、友達と連れ立っていろいろなことを謝っていくが……。「02」で披露された「あとの祭り」はその後「真一文字の会」で一度かけたのを観たので、もしかしたらこれもまたどこかでやるのかもしれない。というわけで核心に迫るところのネタバレはしないけど、とにかく強烈だった。……落語会の感想って何をどこまで書いたらいいんだろう? アニメやマンガ、映画と違って、ネタバレのさじ加減みたいなファン・コミュニティのトンマナがわからないので、おびえてつっこんだ詳細は書けない私なのだった。細かい記憶は、オフラインのメモに残しましたよ。
天どん師匠の噺もおもしろかったし(観させていただくのは4回目くらいなのですが、ようやく少しツボがわかってきた気がします)、最高の会だったんですけど、終演後にひっそりと机の上に置かれていた根多帳を撮影しそびれたことだけが悔やまれる。クヤシー。
ちゃんと撮っておられた方のものにリンクしとく。
一之輔・天どん ふたりがかりの会
— てんぐ♀ (@ichi1978_777) 2025年6月3日
新作ねたのーと03@月島社会教育会館
一、オープニングトーク
一、ぜんざい公社 一之輔
一、バタフライエフェクト 天どん
~仲入り~
一、お礼をください 天どん
一、謝る男 一之輔
一、エンディングトーク
毎回楽しみな新作落語ネタ下ろしの会… pic.twitter.com/gjoJNH9wLM
一之輔師匠はエッセイもおもしろい。大ファン。師匠への気持ちは、牧瀬里穂さんや鈴木保奈美さんに負けてないわよ(棒読み)。
■
6月5日「第29回手塚治虫文化賞」のセレモニーに行った。取材だと思うでしょう? プライベートです。申し込んだらあたったので。他にもそういう同業者がいたらしく、会場で某記者に「あなたもか」と苦笑いされた。てへへ。

なんで申し込んだかといえば、今年のマンガ大賞受賞作がアニメ業界のレジェンドのおひとり、りんたろう監督の『1秒24コマのぼくの人生』で、短編賞の受賞作が榎本俊二先生の『ザ・キンクス』だったから。私は根がミーハーなのです。
壇上でも触れられていたけど、『1秒24コマのぼくの人生』には手塚治虫先生が登場していて、そういう作品がそのお名前を冠した賞を穫るというのは、エモいじゃないですか。りん監督ご本人のスピーチも、手塚眞さんの贈賞コメントもじんわり来ました。
榎本先生ファン歴は長いのに、生でご尊顔を初めて見た。冒頭の「どんなマンガ家がご存じない方は、あとで『榎本俊二 ロールミー』で検索してみてください」の一言からスピーチの〆まで、どこを切ってもめっちゃカッコよかった。知的で、ご自分が成してきたことへの矜持を感じるたたずまいでしたね。憧れちゃうよ。
■
6月13日。「THE YELLOW MONKEY TOUR 2024/25 〜Sparkleの惑星X〜 ツアーファイナル・Kアリーナ横浜公演」に行った。チケットに「アリーナ6列」とあったので「近そうだな」とは思っていたのだけど、着いてみたらステージ下手の前から3列目だった。再始動後のライブには何度も足を運んでいるのだけれど、こんなに至近距離は初めてだったな。

吉井和哉さんの大病後初の復帰ライブにも足を運んでいまして。その後、二度目のライブ観覧だったもんですから、吉井さんの喉の調子をかなり心配していたんですが、絶好調だったよ。うれしい驚き。喉を患ってもあそこまで戻ってこれるって、同じような病を抱えた方々へのひとつの希望ではないだろうか。
全体がよかったけど、「天国旅行」からの「FOUR SEASONS」の流れは、素晴らしすぎて思わず我を忘れ、膝から崩れ落ちそうになりましたわ。美しいバンドです。
■
6月14日。109シネマズプレミアム新宿で開催されている「牛尾憲輔映画祭」の一環として行われた、ご本人トーク付きの『聲の形 -inner silence-』上映会に行った。これも普通にチケットを取って(なるべく「業界クン」的なムーブをしたくないんですよ、ただの木っ端ライターなので……って、そう思ってんならこんなアピールも下手にすんなよって感じか)。


内容はプロデューサーの元・ポニーキャニオン中村伸一さんがお相手で、制作秘話を振り返る形。山田尚子監督、鶴岡陽太音響監督との制作時のやりとりのようなコンセプチュアルな話に、Cubaseのプロジェクトファイルをスクリーンで見せるような超具体的な話、そしてトーク後の上映でのおすすめの鑑賞法指南まで、抽象から具体までを短い時間でさらっと駆け抜ける。ベンヤミンの『複製技術時代の芸術』の議論を踏まえて、「映画にアウラは宿らないのだろうか? ぜひ考えてみてください」みたいな問い掛けを最後にしていたのが印象的だったな。すごい人です。
『聲の形 -inner silence-』の上映中は、ずっと「『インクルーシブ(包摂的)な社会』とは一体、どのような状態を指すのだろうか?」なんてことを考えていました。私は『聲の形』のことを、まだ何もわかっていないのかもしれないな。



