病院の待合室のような場所にいると、何かが向こうからふらふらと歩いてくる。
奇妙に大きな頭をした人だ。
身長は二メートルくらいだろうか。
きぐるみのように見えなくもないが、どうやら生身の人間である。
中国の仙人のような、ゆったりとした着物をまとっていた。
どうやらそいつは「どうじょうくん」というらしい。
漢字だと「堂上訓」だか「堂乗訓」だか、なんだかそんなようなふうに書くという。
そいつはするすると俺のそばに寄ってくると、「ワシは昔、ちっとは知られたマンガ家だったんじゃよ。夢から醒めても覚えておいてくれよ」と話しかけてきた。
はぁ、そうですか。
そう思いつつ、はっきりとした返事をしないでいると、そいつはしつこく繰り返す。
「マンガ家だったんじゃよ。夢から醒めても覚えておいてくれよ」
「夢から醒めても、覚えておいてくれよ」
「覚えておいておくれよ」
「覚えておいて」
「覚えて……」
……と、ささやかれているうちに、眠りから覚めた。
一体、なんだったんだろうなぁ。
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Twitterにも投稿したんだけど、こっちにも記録しておくことにした。
薄気味悪い夢だった……ホントに。